愛媛県内子町の町並み その②
「八日市護国」重要伝統的建造物群保存地区

内子の町を歩くシリーズの2回目。

今回は内子観光のメインである「八日市護国」地区の紹介です。

「八日市護国」は国の重要伝統的建造物群保存地区に指定された古い町並みが残るエリア。

全国でも珍しい製蝋(ハゼの実からロウを作る産業)で栄えた町で、豪商のお屋敷や町家などが約600mに渡って軒を連ねます。

前回の記事では内子駅の近くから歩き始めて本町通りを進み、伊予銀行の交差点を左折して「旭館」まで紹介させていただきましたが、今回はそこから先「大森和蝋燭屋」から「町並駐車場」周辺までの約600m、通りの両側に古い街並みが続く重要伝統的建造物群保存地区の紹介です。

「大森和蝋燭屋」

「旭館」から元の通りに戻ったところの正面にあるのが「大森和蝋燭屋」。

2025.9.1

江戸時代から6代に渡って自然由来の素材を使い蝋燭を作り続けているお店です。

外からだと中が見えづらく入るのに抵抗がある方がいるかもしれませんが、商品(和蝋燭)も数百円程度から色々ありますし、見学だけでももちろん大丈夫。中を覗いてみることをお勧めします。建物も京都の町家風で趣がありますよ。

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店内の作業場ではご主人がずっと同じ場所に座って蝋燭を作り続けています。

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繭が飾られていました。真綿(繭をほぐしたもの)は蝋燭の芯を作る際に使われるみたいです。

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蝋燭屋を出て北へと進みます。

2011.8.9

「枡形(ますがた)」付近にて

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2011.8.9
上2011.9.4 下2020.11.9

以前来た時には縁側の上で様々なものが売られていました。どれも100円でびっくりでした。

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ゆるい坂道を登った先が行き止まりのようになってますが、

ここは枡形(ますがた)と呼ばれる場所で、クランク状になった道路が先へと続いています。

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枡形のあたりから歩いてきた方向を見返すとこんな感じです。

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枡形から西へ伸びる道もあって、少し先では神社へと続く石段になっています。

2020.11.9

地元の方は車で通り抜けているみたいですが、観光客はなるべく車では通行しないようにとのことでした。

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少し進んだあたりから枡形のあたりを振り返って撮影。

北方向に進みます。

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保存地区真っ只中。古い街並みがずっと続きます。この辺りが八日市地区です。

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重要文化財に指定されている「大村家住宅」。付近で一番古い家ということでした。

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2009.2.9

「本芳我(ほんはが)家住宅」

2020.11.9
2020.11.9

製蝋業で栄えた芳我一族の本家。

分家は「上芳我」を筆頭に「中芳我」「下芳我」など全部で13あるそう。

いかにも由緒ありそうな名前とか、関係ないですが横溝正史の世界をイメージしてしまいます。

2025.9.1 右下のみ2009.2.9
2009.2.9 右下のみ2025.9.1

さらに北へと進みます

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見つけると必ず撮ってしまうコカコーラの看板です。

上2020.11.9 下2010.7.5
2010.7.5

「上芳我邸」及び「木蝋資料館」

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2階から中庭を撮影。

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立派な台所。通いの職人さんの分など大勢の食事を作っていたみたいです。

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庭にはザクロの木がたくさん。

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建物の向こう側は広い空き地になっていて、大きな泰山木がありました。

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奥まったところにある「木蝋資料館」です。わかりやすい展示も良かったですが、良く効いた冷房が何よりありがたかったです。

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主人が政府の役人を接待している場面の再現だったと思います。

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「上芳我邸」パンフレット

「護国」地区へと進みます

「上芳我邸」を出て北へと進みます。

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2020.11.9

公衆トイレなどのある「清正広場」の横には川が流れていて、この川を渡ると「護国」地区。

2009.2.9

2009年に来た時に見かけた果物屋さん。愛媛って感じですね。

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三叉路。正面の建物は床屋さん。

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床屋さんの軒下に飾られていた、鏝(こて)を使って漆喰を立体的に成型した左官のアート鏝絵こてえと言うそうです。

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でっかい松ぼっくりが売られていました。

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「八日市護国町並保存センター」に展示されていた模型。画面中央左の大きなお屋敷が「本芳我家住宅」。

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三叉路のあたりを振り返って撮影。坂になっているのがわかります。

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保存地区を抜けたところにある「内子街並駐車場」。

この記事ではゴールっぽい感じになってしまいましたが、通常の日帰りでの内子観光の場合はここが入口です。この有料駐車場に車を停めて歩いて「八日市護国」の保存地区へと向かいましょう。

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駐車場の隣の一段高いところには「高昌寺」があります。

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凜とした雰囲気の禅宗(曹洞宗)のお寺です。

駐車場のすぐそばなので帰りにでも立ち寄ってみることをお勧めします。

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すぐ横には涅槃仏と坂村真民の詩もありました。

2025.9.1

まとめ

四国に9ヶ所ある重要伝統的建造物群保存地区ですが、

この「八日市護国」の保存地区が、規模感や保存具合など四国では頭一つ抜きん出ている感じです。

有料で見学する施設が3ヶ所あり、時間がある方はお得な3館共通券を買って全部回ればいいと思いますが、もしどれかを選ぶということであれば「上芳我邸」をお勧めします。豪商のお屋敷に加え、資料館では蝋の製法や用途などわかりやすく説明されていてとても見応えがありました。

街並駐車場から内子座のあたりまで歩いたとしても、1km少々。徒歩で20分程度の狭いエリアです。

食事や買い物なども楽しみながらのんびり観光しましょう。

2025.9.1

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