今回紹介するのは徳島県美馬市にある「脇町うだつの町並み」です。
江戸中期から昭和初期にかけての建物が多く残るエリアで、「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されています。
約400mの間、通りの両側には阿波藍を扱った商人のお屋敷など85棟の建造物がずらりと並ぶ感じで保存されています。
「脇町うだつの町並み」へと向かいます
車で向かう場合は高速の脇町ICで降りた後、吉野川方向へと進み、
川を渡る手前で右折、約2キロ先にある「道の駅 藍ランドうだつ」を目指します。
車数十台が停められる広い駐車場です。
道の駅なんですが、この場所にあるのはトイレと自販機くらいで、売店や飲食スペースまでは100mほど歩く必要があります。
駐車場がある場所は、江戸時代の頃には川だったみたいです。
船着場だった昔をイメージさせるような公園になっています。
駐車場から少し進んだところ、古い街並みへの入り口のあたりには売店や喫茶、観光案内所などがあります。
脇町うだつの町並み
伝統的な建造物が残っているのは東西に約400mのエリア。
例外はありますが、ほとんどの建物が中央の通り沿いに集中しています。
上の写真の中央にドーンとあるのが“うだつ”です。
火災の時に延焼を防ぐ目的や装飾の意味合いがあるようです。
“うだつ”を造れるのは裕福な家に限られていたようで、
それができない家についてはパッとしない、冴えないというような捉えられ方をされ、
“うだつが上がらない”という慣用句の語源になったとされています。
全体に丸みのある可愛らしい住宅です。
後ろのレバーを上下させると水が出ます。
不思議な窓と白い百日紅。
不思議な電柱があったりと、周辺の町並みもいい感じです。
オデオン座
古い街並みを東側に抜けたあたりに「オデオン座」があります。
昭和9年に建てられた芝居小屋で、芝居の他にも歌謡ショーや映画の上映なども行われ、人々に親しまれてきました。
建物の老朽化などで平成7年に閉館し取り壊されることになっていましたが、
映画「虹をつかむ男」(主演:西田敏行、監督:山田洋次)の舞台となったことで注目が集まり、
文化財に指定され修理した上で保存公開されることになったそうです。
座席部分には畳が張られています。
ステージの上に立って、観客席の方を見るとこんな感じです。
入り口付近には有名人のサインがずらりと並んで貼られています。
外に出てすぐ、河原の土手にはザクロの木が数本あって実をつけていました。
脇町潜水橋
道の駅のあたりで吉野川の土手に登ると、こんな景色が目に飛び込んできます。
増水時に橋が流されないように、水の抵抗を小さく抑えるよう設計された沈下橋です。
実際に車で渡ってみましたが、結構幅がある上にわずかですが左右に段差があり、思ったほど恐怖感は感じずに通過できました。
マジですか。落ちたら結構命の危機だと思うんですが。
まとめ
美馬市脇町のうだつの町並みは、
四国に9つある「重要伝統的建造物群保存地区」のうちのひとつですが、
古い住宅が連続して多数残っている貴重な場所です。
そんなに広いエリアではないので、ざっと見るだけなら30分、食事をしたり「オデオン座」のあたりまでゆっくり散策したとしても2時間もあれば十分だと思います。
四国内だと、愛媛内子「八日市・護国の町並み」と並んで特におすすめの場所です。
まだ行ったことがない方はぜひ立ち寄ってみてください。
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