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愛媛県新居浜市にかつてあった日本を代表する鉱山「別子銅山」ですが、
開坑以来二百数十年に渡って採鉱の中心だったのが今回訪問する「旧別子」のエリアです。
自然に帰りつつある森の中には今も無数の産業遺跡が眠っています。
日浦にある登山口の駐車場から銅山峰まで進みながらこのエリアを紹介します。
※今回掲載している写真の撮影日はすべて2024年5月20日です。
旧別子登山口へと向かいます
マイントピア別子の横を通り、大永山トンネルなどを経由して旧別子山村方面へと進みます。
別子ダムの横を過ぎて500mほどで旧別子銅山跡入り口の駐車場に到着です。
途中、別子ダムの横あたりで一時道が細くなる場所がありますが、そんなに運転が難しい道ではありません。所要時間はマイントピア別子のあたりからで30分くらいです。
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駐車スペースは7〜8台くらいだったと思いますが、花のシーズンの土日などは満車で周辺の空きスペースなどを利用することも多いみたいです。
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駐車場の横には案内板やトイレなどがありますが、自動販売機などはありません。
銅山越えへのルートは比較的簡単なコースではありますが立派な登山です。
飲み物や食べ物(非常食も含めて)は事前に必ず用意しておきましょう。
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駐車場のすぐ横にある登山口です。
この場所の標高は820m。本日の目的地である銅山越えは標高1294mですので、
標高差474mを登っていくことになります。
銅山越えまでの距離は約3.2kmで、所要時間は片道1時間半くらいの予定です。
接待館跡まで
今回の登山では急な坂と穏やかな坂を繰り返しながら登っていくことになりますが、
登り初めて5分間くらいがまず最初のプチ難所です。
登り始めたばっかりでいきなりぜいぜい。こんなことで大丈夫か自分って感じでしたがすぐに勾配も落ち着きここから約30分間ダイヤモンド水あたりまでは比較的平坦な道が続く予定なので一安心です。
「円通寺」周辺にて
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駐車場を出て10分ほど、まず最初に出会う遺跡がこの「円通寺跡」です。
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明治以前のものと思われる墓石があちこちに。
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何段にもわたって積み上げられた石垣の風景です。
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5月の下旬頃は花の少ない季節だったようで、やっと見つけた藤の花も枯れかかっていました。
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「醸造所」周辺にて
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接待館の少し手前から右側に入る道。画面中央に小さく醸造所跡の煙突が見えています。
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醸造所跡の煙突。崩落防止のための補強がされています。
明治3年の醸造開始で「ヰゲタ政宗」というお酒を作っていたとのこと。
「小足谷接待館と傭人社宅」周辺にて
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廃墟好きの皆さんにとってのハイライトはこの「接待館跡」の周辺です。
深い森の中に突然現れるこの苔むした煉瓦塀。興奮しますよね(笑)。
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登山道沿いの煉瓦塀を内側から撮影です。
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「接待館」の奥、一段高いところにあるのがこの建物(と言っても残っているのは塀だけです)。
歴代の採鉱課長が住んでいたんだそうです。
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劇場跡まで
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道路の脇にあった看板を撮影しましたが、現物を確認することはできませんでした。
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このような、苔むした石垣の風景は道中あちこちで目にします。
「小学校跡」
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小学校の跡です。傾斜の緩い土地で、珍しいくらい段差の少ない石垣がまたいい感じです。
建物があったと思われる場所にはびっくりするくらいの密度で植林がされています。
「劇場跡」周辺にて
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先ほどの小学校跡とはうって変わって強烈な石垣です。
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劇場に向かうための石段。とっても美しいです。
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劇場があった場所の跡にも他の場所と同様驚くべき密度で木が植えられています。
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今回の登山を通じて一番嬉しかったのがこの淵の発見。登山道を挟んで劇場のすぐ横にあります。
滝のように見えるのは人口の堰から落ちる水ですが、素晴らしい青です。
朝9時に通った時にこの淵があることに気づいていましたが、帰りにもう一度覗いてみてびっくり。
いい感じに陽がさすと、この青が登場するみたいです。ちなみにこの写真の撮影時間は午後1時34分です。
ダイヤモンド水まで
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板状に割れた青石が道いっぱいに広がっています。登山中目にするのはほとんどがこの石です。
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住友病院跡です。
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比較的平坦な道が続きます。
「ダイヤモンド水」横のバイオトイレ
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「ダイヤモンド水」のすぐ横の一段低いあたりにあるトイレの建物です。
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「ダイヤモンド水」周辺にて
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この辺りで、ちょっと手前ではありますが本日の行程のほぼ中間地点。
出発点の駐車場からここまでの所要時間は、写真を撮りながらぼちぼち登ってきた感じで40分くらい。
ちょっとした広場になっていて、地中深くから湧き出した水が絶えず流れ続けています。
リュックを下ろして小休憩。持ってきていたペットボトルに水を補充します。
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湧き出た水は水路を通ったあと崖から河原に流れ落ちていきます。
水が落下するあたりを覗き込んでみるとびっくりの苔地帯でした。
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新居浜市消防本部が設置したレスキューポイントの表示です。登山中何度も見かけました。
ただ、もしこの場所(ダイヤモンド水周辺)で動けなくなった場合だと電話は使えないようだったので、
同行者か他の登山者に依頼して、最寄りの電波の届く場所に移動して救助依頼の電話をしてもらうという流れになると思います。
※登山口と銅山越えのあたりは良好な電波状態でしたが、その他の場所ではほぼほぼ使えなかった気がします。
近日アップ予定の「森に眠る鉱山の町「旧別子」探訪記 その2 ダイヤモンド水から銅山越えまで」に続きます。
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