東京一人暮らし
部屋探しで考えたこと

東京で部屋を探す

就職や進学などで東京での生活を始める時、たいていは自分で住む部屋を探さなければなりません。

ネットで調べたり、不動産屋を回ったりすることが多いと思いますが、

あまりにも選択肢が多すぎて悩んでしまうことはないでしょうか。

例えば、山手線の内側に職場や学校などがあったとして、どのエリアで部屋を探せばいいんでしょう。

神奈川や埼玉、千葉、茨城など別の県から通っている人は山ほどいるし、

選択肢が無限にあるような気がして、どこから手をつければいいのかって感じです。

とはいえ、勤務先や学校の場所はたいてい決まっているわけで、そこから逆算して考えることになります。

勤務先や学校の最寄駅が見つかったら、そこから伸びる鉄道の沿線で部屋を探すことになると思います。当然都心に近いほど家賃は高くなる傾向にあるので、郊外へと目を向ける必要があります。

住む場所で自分の生活のかなりの部分が決まってしまうため、家探しはとても重要な作業です。

トイレとお風呂は別々がいいとか、オートロック付きで2階以上がいいとか、物件の細かい話は今回は一切無しで、

住む町をどうやって決めるか、この1点に絞って思っていることを書かせていただきます。

かなり偏った考え方で、一般的ではない部分も多いかもしれませんがお付き合いください。

どうやって選ぶ?

職場や学校までの所要時間

家を出て職場や学校に着くまでの時間ですが、できることなら1時間以内で抑えたいものです。

地方暮らしに慣れた人から見れば、1時間でもとんでもないって感じかもしれませんが、

家や職場から駅までが離れていることも普通で、歩く時間と電車などに乗っている時間を合わせて1時間以内に抑えられるのであれば、むしろ恵まれた環境だと言えるのかもしれません。

自分の周りにいた人たちについて言うと、1時間以内で通っていた人は2〜3割、残りはみんな1時間以上で、2時間以上かかるっていう人もちらほらって感じです。

電車などの乗車時間と駅から家までの距離。どこまでが自分の許容範囲か慎重に考えたいものです。

家賃の相場について

最近東京で部屋探しをした人に頼んで不動産屋さんに聞いてもらったんですが、

一人暮らしの部屋を探す場合、月当たりの家賃は7万円程度で考えている人が多いとのこと。

大卒初任給の平均が23万円くらいらしいので、手取りだと18万円くらい。手取りの約4割が家賃で消えることになります。

また、月7万円の支出を覚悟したとしても都心に近い場所とか人気のエリアでの部屋探しは難しいらしく、

ちょっと離れたところまで範囲を広げて探すか、部屋のレベルをちょっと落としたりってことが必要になるみたいです。

生活しやすい環境か

駅と家との間で、生活に必要なものを揃えることができればとても便利です。

東京ではそれぞれの駅の周辺がちょっとした商店街になっていることも多いですが、自分の生活レベルや嗜好にあったお店などがあるかどうかも確認しておいた方がいいと思います。

事前に現地へ行ってみる

余裕があれば部屋を決める前に一度現地へ行ってみるのがいいと思います。

百聞は・・・って言葉もあるように、街の賑わいや雰囲気など書面やネットだけではわからない様々な発見があると思います。

住みたい町のランキングを参考にする

ランキングに出てくるような町には人気が出るだけの理由があります。

若干家賃の相場は上がるかもしれませんが、選択肢の一つとして考えてみてもいいと思います。

自分の場合はこんな感じでした

まずは自分の経験から。

当時は無職の状態での東京引越しでしたが、自分が関わることになるだろう場所は山手線の内側とその周辺に集中していました。

自分は東京に住むならなるべく東京らしいところ、都心に近いところに住みたいって考えだったので環境のいい郊外で家賃の安い部屋を探すという発想はまったくありませんでした。

長い通勤時間などは無駄な時間でしかないって考え方だったので、一番訪れる回数が多い町である新宿から近い町という条件で探し始めました。

いろいろ便利そうってことで新宿の隣駅である大久保駅周辺で家探しを始めました。

不動産屋の人と一緒に2〜3軒まわって、駅から徒歩5分で下町っぽい雰囲気の中に建つ、戸建て住宅の2階の一部屋を借りるというちょっと特殊な物件に決めました。

古い物件でしたが、場所がいいこともあって風呂なしで家賃5万数千円くらいだったと思います。

ちゃんと就職した後も住み続けていたので、知人からは“そんな治安の悪そうなところに住むなんて”とか“今どき風呂なしなんてありえない”などと散々言われましたが住めば何とかって感じで、一時仕事の関係で目黒に引っ越したんですが、数年後に再び戻ってきたほどです。

日本語よりも外国語の方がたくさん耳に飛び込んでくる、住民の何分の一か(半分以上?)がアジア系の人たちって町でしたが、後述の条件をいろいろ兼ね備えた良い町で、いい選択だったと今でも思っています。

東京での生活を楽しむために

田舎と比較した場合、東京ではやっぱり近所の人たちとの関係は希薄です。

地方だと、自治会活動やお祭り、地区の清掃や葬儀など次々に行事がある場合が多いですが、

東京だと住む場所にもよるんでしょうが、自分の十数年の経験で言うと、大家さん以外の隣人との付き合いはまったくありませんでした。

知人に聞いても同じような感じの人が多かったと思います。

それはそれで楽でいいんですが、動くのは自宅と職場(学校)の往復だけで、休日は家から一歩も出なかったとか、職場(学校)以外では一週間誰とも話さなかったなんて話もよく聞きました。

もちろん、それで大丈夫な人も多いんでしょうが、あまりいい話とは思えません。

中には、次第にしんどくなってくる人もいるんじゃないでしょうか。

少しでも東京での生活を楽しく、孤独感を感じることが少なくなるようにってことで次の項目へと続きます。

部屋探し 最後の決め手はこんなこと

住めば何とかって感じで、住み始めて一週間もすればたいていその環境に慣れてくると思いますが、

いい選択をしてちょっとでもいい環境で過ごせるよう、ちょっとだけ踏み込んだお話です。

家のそばにこんなお店や施設があったとしたらよくないですか。

自分の経験をもとにいくつか提案です。

食料品店・日用品店

近くにスーパーマーケットがあればたいていの物は揃うので助かります。

100円ショップやドラッグストア、もちろんコンビニなどもあるととっても便利です。

ただ、これらの大規模店やチェーン店で不足しがちなのがコミュニケーションです。

もし、八百屋や魚屋さんなどその地で頑張っている個人店などがある場合は、利用してみるのをお勧めします。もちろんお店にもよるんですが、店主さんやスタッフさんとのコミュニケーションは格段に増えることと思います。

その地区の人たちと会話を交わすようになることで、住み心地の良さ、自分の町感は格段にアップすると思います。

飲食店

外で日常的に外食をする人も多いと思いますが、会話があるタイプの飲食店は宝物です。

自分の場合は個人店のラーメン屋さんで定食を食べることが多かったんですが、何回も通ううちに店主親子と話をするようになり、その地区での出来事や彼らの出身地のことなどいろいろ話をしたのを覚えています。お店に入る度に何かホッとするような感覚があったような気がします。

また、さらにたくさん通った店で台湾料理屋さんがあったんですが、ここでは日本人の客はたいていいつも自分一人で、数年間会話らしい会話はほとんどなかったんですが、席に座った際カタコトの日本語で“角煮ごはん?”って聞かれるくらいになっており、黙々と食べるだけでしたが非常に居心地のいい空間でした。

そういう行きつけの店が一軒でもできると、自分の町って感じられるようになると思います。

銭湯

歩いて行けるくらいのところに銭湯があると嬉しいですね。

たいていの人は家に風呂があるでしょうから、お金の無駄遣いのように感じるかもしれませんが、

生活が単調になったり何かで煮詰まったりした時に銭湯へ行くことは気分転換にもなるし、娯楽でもあります。

ペンキ絵の富士山の下で、手足を伸ばして広い湯船につかるのは気持ちのいいものです。

何度か通えばもう常連です。コミュ力高めの人なら他の常連さんと会話が始まるかもしれません。もし、会話がなかったとしても常連として認識されてるでしょうし、そこは東京での自分の居場所のひとつになっているはずです。

余談ですが自分が北新宿に住んでいた当時、近くに2軒の銭湯があってよく通ったんですが、銭湯自体だけでなく、夜道を歩くこと、途中居酒屋などに立ち寄って一杯引っ掛けることなどがすごく楽しかった記憶があります。

図書館

本好きの人などは、近くに図書館があるとありがたいものです。

利用は仕事や学校の休みの日だけになるとは思いますが、さまざまな書籍だけでなく新聞や雑誌も無料で読むことができます。冷暖房完備で静かっていう非常にありがたい空間です。

再び自分ごとですが、北新宿に住み始めてしばらくしてすぐ近くに図書館があるのを発見。それからは何度も通い、帰り際にはマンガや趣味関係の本などを制限まで借りまくっていた記憶があります。

書店

ネットの時代になり本屋の数は減る一方ですが、

本屋さんは時代の雰囲気を感じ取ることができる貴重な場所です。

ジュンク堂や紀伊國屋書店のような大規模店はもちろん大きい街にしかありませんが、

こぢんまりとした個人店や古本屋さんなどでも、あるのと無いのでは大違い。

並べられている雑誌の表紙を眺めるだけでも楽しいですし、必ず何か発見があるのが書店のいいところです。

まとめ

1400万都市の東京ですが、住民の約半数は地方出身者です。

地方都市や田舎などから出てきて、まったく環境が異なる大都会にうまくハマればいいですが、

なかなか上手くいかない人も多いんじゃないでしょうか。

一人暮らしの場合など、孤独感や疎外感を感じてしんどくならないためにも

東京の中に自分の居場所を見つけられるかどうかがけっこう大事な気がします。

居場所っていうのは、落ち着く場所で居心地のいい場所、時には逃げ場所だったりもします。

会社や学校の他に食料品店や飲食店・銭湯など、居場所といえるような場所がたくさんあった方がより生活を楽しく感じられると思います。

楽しく快適に過ごすことができる町に出会えるといいですね。

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