高梁の地で古くから続く旅館です。
備中高梁駅からだと歩いて約10分、高梁川沿いを走る国道横に建っています。
木造3階建ての趣きのある建物で、料理が自慢のお宿です。
寅さんの第32作「男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎」では父の法事のために高梁を訪れた博たち一家が宿泊する宿として登場。出演者やスタッフの宿としても利用されました。
建物や内部をご紹介です。
高梁川横の歩道に立って、国道越しに「油屋旅館」の全景を撮影です。
宿の入り口は左側建物のガラス戸が大きく開いたところで、内側には車も停められます。
夏場の鮎料理が自慢の料理旅館です。
うろ覚えですが、寅さんの第32作ではこの玄関周辺で撮られたシーンもあったはずです。
玄関と食堂の間にある居間。
槍や渥美清さんのサインが入った写真、油屋旅館が紹介された雑誌などさまざまなものが置かれています。
中庭の池には鯉が泳いでいます。
歴史を感じる木の階段。
昭和4年、この階段を登った先の3階の部屋に与謝野鉄幹・晶子夫妻が泊まられたそうですが、
現在は消防法の関係で宿泊することができないそうです。
2階で正面に樫の木が見えるこの部屋は、
寅さんの撮影期間中、山田洋次監督が泊まられていた部屋だそうです。
今回宿泊したお部屋「ひあんの間」です
「ひあんの間」は一階にあるお部屋で、
渥美清さんや山田洋次監督、黒澤明監督なども泊まられた部屋なんだそうです。
「ひあんの間」は玄関の奥にある木の扉を開けて進んだところにあります。
廊下がクランク状に曲がっていて、障子の内側がお部屋です。
大きさの違うふたつの部屋が、ズレた状態で繋がる不思議な間取りです。
細部にさまざまな意匠が凝らされた立派なお部屋で、多くの文化人の方々に愛されてきたっていうのが何となくわかる気がします。
奥の方の部屋に座って、障子を開けて外を見た時に見える中庭の風景です。
渥美清さんはこの景色がお気に入りだったそうです。
庭で見かけたリアル系の置物です。
朝食です
朝食はさまざまなレトログッズが並ぶ一階の食堂でいただきます。
色とりどりの器に木のお櫃。
キレイに盛り付けられたお料理は、まず目で楽しむことができます。
特別変わった食材が使われているわけではありませんが、
ひとつひとつがとっても美味しい大満足の朝食でした。
まとめ
今回が2度目の宿泊です。
落ち着いた備中高梁の街並みにしっくりとくる木造3階建のお宿です。
横に国道が走ってからは多少騒がしい環境になってしまったようですが、特に問題はないはずです。
古い建物ですのでホテルでの宿泊に慣れた方などは、いろいろ不便な点を感じるかも知れませんが、
高梁へ来たなら一度は泊まっていただきたいお宿です。
今回は予約が直前だったため夕食をいただくことができず残念でしたが、
見た目、味ともに料理の素晴らしいお宿です。
夏の鮎の時期にもぜひ訪れてみたいものです。
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